第4話「社畜への回帰」
2020年5月20日
刻一刻とタイムリミットが迫っていた
6月が近づくたびに、胸のあたりがじわじわと痛む
モラトリアムが、今度こそ本当に終わるのだ
そもそも6月に復帰できるんだろうか
というのも、休業になり会社からの連絡が一切ない
もしかして:解雇?
そんなふうに思っていると同期からLINEがきた
『会社から連絡あった?』
不安に思ったのは僕だけではなかったようだ
でも心の隅っこでは、このまま解雇になってもそれはそれでいいかもな
なんて思ったりもしていた
僕の中の悪魔がこう囁くのだ
「解雇されたことを言い訳に、ニートになってしまおう」と
宣言解除の5日前 営業再開の連絡が来た
やったね、職を失わずに済みそうだ
〇〇
一瞬始まって、そして中断された社畜生活の仕切り直し
これから1年間、僕はいろいろなものを見て、そして学ぶこととなる
良いことも悪いことも
たった1年、だけど一生忘れることはないだろう
もしこの経験がなかったら、今の自分はきっといないと思うし
・・・さて夢から醒めたかな
ニート生活とはおさらばだ
またいつか、
END
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