僕には歳の離れた弟がいる
学校の制服に身を包んだ姿を見ていると、改めて自分との年齢差を実感するのであった
若いな と
聞くところによるとクラスで1番(2番目だったかも)背が高いらしく、既に身長は180に到達しそうなほどだ
いつからだろう、弟と話す時に顔を見上げるようになったのは
ほんの数年前はまだ小学生で、僕の方が一回り大きかったのに
成長著しいのは背丈だけではない
弟は地元では有名な進学校に入学した
学区制(自分の住む市内の高校にしか行けない)の廃止や少子化により偏差値は全盛期より低下しているらしいが、それでも進学校ということに変わりはなかった
中学生だった頃、僕には合格が難しいとされていた高校でもある
残念ながら僕は勉強が苦手で、当時偏差値40台を叩き出していた
一方で弟は、中学3年時点で偏差値65を超えており、その高校に入るのも容易かったようだ
同じ兄弟なのにどうしてこんなにも出来が違うんだろうな
僕は弟に対して劣っている部分は何一つ無いと、ずっと思い込んでいた
でもそれは「年齢」という明確な時間の積み重ねから生じていた実力の差だったんだ
昔はいつも僕の後ろを付いてきてたんだけどね
いつの間にか、僕は弟に敵わなくなっていた
ドラえもんにもあったなこんな話
のび太が記憶や知識を保持して幼稚園生に戻り、最初は無双するんだけどだんだん周りに追い抜かされていくんだ
・・・話を戻そう
彼は今、受験生だ
ここでも成長は著しく、模試で学年5位の成績を納めていた
私立大学で最難関を誇る早稲田大学や慶應義塾大学を受験するらしい
僕が受験で選択肢に挙がることすらなかったレベルで、要は次元が違う
(まだ受かったわけではないが)
ちなみに弟に対して悔しさや妬み等の負の感情はなく、むしろ嬉しかったりする
情けない話だが、彼の兄でいられることをいつまでも誇りに思うだろう
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