日本国には一部集団を取り残した格差というものが存在する。
それが女性差別である。
世界経済フォーラム(WEF)が2018年に発表したジェンダーギャップ指数(男女平等指数)で、日本は149カ国中110位という順位であった。主要7ヶ国(G7)中では最下位だ。
これは日本が世界的に女性差別的な国であることを証明している。
例えば、女性はスーツ着用の職場においてはヒールのパンプスを強要される。パンプスは身体への負担も激しく、痛みを伴うことも少なくない。
しかしお客様に悪印象を抱かれてしまう恐れがあるため、強制せざるをえない。パンプス強要への是非は近年SNSでも話題になり、大きな社会現象となった。
ジェンダーギャップ指数 世界ランキング
図の指数の基準は「経済・政治・教育・保険/医療」の4分野である。日本は特に経済分野(雇用や給料など)と政治分野(議員進出)の数値が低く、課題点であると言える。世界国会議員比率ランキングで日本は193カ国中165位とかなり低い。先進7ヶ国(G7)、20ヶ国(G20)の中でも最下位だ。
また大卒の女性の就業率も日本はかなり低い水準で、主要29ヶ国中28位だった。
なぜこのようになってしまったのか。きっかけは家庭内の男性と女性の役割分担が慣習として定着してしまったことである。
男性が働き、女性が家事をするという構図だ。
女性が社会で働くための制度、あるいは男性が育児・介護をするという発想がなかった為、現在の男女格差として生じている。
男女雇用機会均等法という制度が整って、女性総合職というものが一般的になった1986年。
しかしその制度が施行された年に大手企業に入社した女性総合職のほとんどが、60歳の定年退職を迎える前に自主退職してしまい、その比率は8割以上になることが明らかになった。(中日新聞[2016]『均等法30年育児支援遅れる』を参照)
日本は仕事と育児の両立が非常に難しく、結婚・出産を機に退職せざるを得ない状況があり、また育児休暇を使ったら「最低評価」になる。
すなわち子供を産むたびに振出しに戻ってしまうのが現実問題としてある。
結婚・出産だけでなく「女性だから」という理由だけで、男性より働いてやっと同等に評価される会社も少なくない。
現代の女性は正社員として働くことや子育て、そして家事の全てをこなすことを求められる風潮がある。
しかし元々は男性が働き、女性が家事をするという役割分担が成立していたから女性は家事や子育てに専念できたわけで
共働きが当たり前となった現代において、女性だけに家事育児を押し付けるのはナンセンスだと思う。
このような風潮に終止符を打ち、夫婦で仕事も家事も子育ても全て分業できる環境が必要不可欠である。
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