僕は仕事でたまに新宿を訪れることがある。
日中は主に外国人観光客や学生で賑わっているが
日が落ちてネオンが灯る頃、夢を追う若者と現実を生きるサラリーマンが交差する街に様変わりする。
例えば、JR改札前の大きなロータリー。
毎日のように歌手の卵達による路上ライブが行なわれている。
未来のビッグスターのライブを無料で堪能するのも乙である。しかも一対一で会話することもできるステージだ。
他にもメジャーデビュー前の地下アイドルがゲリラ写真撮影会を開いていたり、政治家みたいな演説で人々に何かを訴えかけている人がいたり。
東南口近くの広場では大道芸人を見かけたりもする。
大道芸人は日本中を旅しながら芸を披露しているイメージがあるので、新宿には限らないかもしれないが。
僕は羨ましい。彼ら彼女らには人生を捧げてもいいと思えるくらい叶えたい夢がある。
きっと夢を叶えられるのはほんのひと握りだろうけど
それでもやりたいことがあって、そして果敢に挑戦できることがすごいと思う。
やりたいこともなく、生きるために会社員として毎日を惰性で過ごしている僕からしたら、彼らは眩しすぎる。
自分とさほど変わらない年齢のドリーマーたちが、未来で栄光を掴むため懸命に生きている。
そんな彼らを一瞥し、心の中でエールを送る。
新宿から家へ直帰するときのルーティンだ。
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