23歳、会社員。名乗る名前は無い
なんとなく大学に進学して、さも当たり前のように就職をした。
けど、なんの覚悟もなく会社員になったオレは、社会の厳しさに耐えられるはずもなかった
「え、これが65歳まで続くのか?嘘だろ?耐えられる気がしない」
そう思いつつも、ダラダラとリーマン生活は続くのだ。
「そんな先のことまで考えてるからダメなんだよ、テメーはよぉ」
「先のことねぇ…明日のことを考えるだけで頭がおかしくなりそうだ。お前らはなんで耐えられるの?」
「限界を超えただけだよ」
そう呟く彼の目には何も映されていない
「おれは程よく手を抜いてるから」
「あと結婚して子供ができりゃ、嫌でも働く理由ができるぞ?ま、俺はしないけどな。ガハハ」
それって尚更キツくないか?いよいよ逃げ場がないじゃないか
「そもそもこんな生活続けてて持つわけないよね。普通に考えて」
「だったら転職しなよ。自分に合った職種で働けばいい」
親切心でそう言ってるんだろうけど、そんなのがあるならとっくにしてるさ
「お前の代わりなんていくらでもいる。辞めちまえよ」
「一つの会社に固執する必要はないね。まあ、どこで働いたって辛いことに変わりはないんだけどさ。生きるためにはどこかで働かなきゃいけない」
コメント