前回のお話(②)の続きです
4年生の先輩が事実上の引退をしてから数ヶ月
月日は流れ、僕らは3年生へと進級した
当サークルは昨年の新歓活動を怠った結果、1年部員(2年に進級)がたったの1人であり、存続の危機
そんな状況下で僕は新歓係となり、人を集めるというミッションを課せられる
〇〇
喧騒、その渦中に僕はいた
「「「「ぜひうちのサークル見学に来てくださいー!!」」」」
これは新入生勧誘のための「道」だ
チラシ配りのために綺麗に整列された人の壁。新入生たちはこの勧誘ロードを恐る恐る歩くことになるのだ。大量のチラシを抱えながら
自分が1年生だった頃、この道は恐怖でしかなかったが、まさか自分が配る側に回っているとは夢にも思うまい
勧誘期間の定められた3日間、校門から校舎へ至る一本道でのみ、ビラを配ることを許される
万が一、それ以外の場所で勧誘したり、ビラを配れば相応の処分が待っている
秩序を守るためのルール故に一点集中、カオス
「お願いしまーす!」「ぜひ見にきてください!」
大声を張り上げ1人でも多くにビラを配ることが第一関門。まずサークルの存在を知ってもらわなければ話にならないからだ
それにしても4月なのに暑い、暑い、暑い。日差しも強く、人でごった返してるからだろう
しかし、今だけはこの熱狂の中に身を委ねるのも悪くない
〇〇
新入生歓迎のお花見、食事会、部室での接待・・・大変だったけれど、今となってはいい思い出
そんなこんなで、昨年は1人しかいなかった新入生の入部者が今年は10人超えの豊作となったのである
この時の体験を就活時に「ガクチカ」(学生時代に力を入れたこと)としてアピールしたのだが、この話はまた別の機会にするとしよう
第4話に続く
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