高校3年、受験生の時の話をしよう
ぼくの学校では大学受験をする人がほとんどおらず、受験する人間がクラスで孤立するのも必然だった
要するに「はずれもの」というわけだ
そんなわけで休み時間中も周りを気にせず、ひたすら勉強していたのだが、ふと睡魔に襲われた
意識がなくなる。爆睡だ
10分くらい眠っていただろうか
目覚めると、ぼくの机の隅に見覚えのない付箋が貼ってある
凝視してみると、女の子っぽい文字で「がんばれ」と書いてあったのだ
当然驚く
なぜならぼくは、そのクラスの女生徒と一切話したこともなかったし顔も知らないからだ
ちなみに、男子生徒とも喋ったことはない
きっと書いた本人にとっては深い意味もなく、ただの気まぐれだったと思う
それでも、ずっと孤独で勉強し続けてきたぼくは、そんな些細なメッセージに救われたのだ
誰かが自分に応援メッセージをくれたことが嬉しくて、その付箋は今でも当時の勉強ノートと共にとってある
青春の淡い1ページとして刻まれた、ちょっとした思い出
ぼくの反応を見て楽しむ、タチの悪い悪戯じゃないことを祈る
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