社会人6年目です。新卒入社した会社を1年で退職。現在は転職した会社で働いています。あと、YouTubeに動画投稿してます。
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過ぎゆく日々をつらつらと

日記

二十七歳、会社員。妻あり子はなし。年収は数百万。

——この一行で要約できてしまう己の輪郭に、どこか味気なさを覚えながらも、

「現状さえ維持できれば十分だ」

そう自らに言い聞かせ、辛うじて平静を保っている。

“人生は一度きりだ” “気づけば終わる”

と、これまで幾度も耳にしてきた言葉たちが、最近になって急に実体を帯びはじめた。

日々は容赦なく速度を上げ、やるべきことに追い立てられているうち、

気づけばまた一日が終わっている。

大層なことを成したわけでもないのに、

まるで老練な旅人のように嘆息してみせる自分がおかしく、

ふと書きつけてみれば、途端に恥ずかしくなる。

誰もが同じように日々を過ごしているというのに、

いまさら何を気取って俯瞰してみせているのか。

自分の滑稽さに目を背けたくなる。

——四月に転職して、七ヶ月半。

思うところは多い。

世の道理として、何ごとも万事うまく運ぶなどあり得ない。

とはいえ転職してよかったことは、驚くほど単純だ。

給与が上がった。それだけは確かで、疑いようがない。

人は金を得るために働く。

ならばこれは正しい選択だったのだろう。——そう理屈では思う。

だが、現実は静かに牙を向ける。

ここ最近、毎日三時間の残業。

先月の総残業時間は六十五。

二十一時過ぎに帰宅し、シャワーを浴び、買い物を済ませ、洗濯をし、料理をし……

朝は六時に家を出る。

そんな生活が日々、淡々と積み重なる。

見通しが甘かったのだろうか。

——いや、私は後悔していない。認めてはならない。

これが自分で選んだ道だ。

大企業でキャリアを築くのだと、

己に向けて放ったあのキラーパスは、

はたしてこれからの自分を、どのような形へと導くのだろう。

まだ答えはない。

ただ、歩み続ける足音だけが、静かに夜気へしみていた。

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