第1話「動機なんて大体単純なもの」
2010年、僕は地元の中学校に入学した
なんの変哲もない公立中学校だ
通学が楽だったため、家から近いのを結構気に入っていた(徒歩3分)
さて、中学生といえば皆様は何を連想するだろう?
僕は真っ先に「部活」か「勉強」を思いつく
というかそれくらいしか行動の選択肢がない
特に中学校は部活動が強制加入ということも珍しくないのである
うちの中学は強制でなかったが、なぜか加入率が9割を超えていた
帰宅部だとしても外部でクラブチームに属していたりと、何にも属していない人はごく僅か
そんなわけで、自分も何かの部活に属す流れになるわけで
小学生時代何もやって来なかった自分は、本当に何にも興味を持てなかった
普通は小学校でやってたスポーツや楽器を続けるだとか、親がやってた部活をやるとかそんなんだろうけど
僕の両親は2人とも中高バスケ部だったのだが、正直全く興味なかった。というか、生まれてこの方バスケットボールに触れたことすらない
「俺、卓球部入るわ」
当時1番仲の良かった友達のIくんはそう言い放った
彼も例に漏れず、父親が卓球部だった
「じゃあ俺も」「俺も」
卓球部入部への決意が固まる。当時仲の良かった4人組である
しかし僕だけは、内心乗り気じゃなかった
だって卓球って…なんか、ダサい。中学1年ながら、そんな気がした
「うーん、決める前にテニスとかも見学行かない?」
そんな感じで卓球以外のところに僕は入りたかったのだが、みんなを説得することはできなかった
今にして思えば、一緒の部活に入る必要はなかったのだが、僕は友達がその3人しかいなかったし、なにより孤立するのが怖かったのだ
だから仕方なく、僕は卓球部に入部することにした
良くも悪くも、この選択は人生の大きな分かれ道の一つだったように思う
②に続く
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