大学3年の頃、僕は襟足を伸ばしていた
ヘアゴムで髪を結べるくらいに
理由は特になかった
まあ、男なら一度は長い襟足に憧れるものさ(多分)
誰もしないような髪型にすることで、アイデンティティを確立しようとしていたのだろうか
実際、アニメの主人公にでもなった気分で
たったそれだけで、確かな幸せを感じていた
自己満足ってやつだろう
それはそうと、大学時代の僕はとにかく髪型へのこだわりが凄かった
周りからはあまり理解されなかったが、モサっとしたシルエットに、目にかかるくらいの前髪がお気に入り
好きな髪型にして街中を歩くだけで、自分の世界が輝いた気がした
なにせ僕は校則の厳しい高校に入学したおかげで、3年間 坊主〜スポーツ刈りを強要されていたのだ
あぁ、前髪がある!なんと素晴らしきことか
僕に彼女ができなかったのも、友達がうまく作れなかったのも、きっと自由な髪型を許されなかったからだ。きっとそうに違いない
僕が現在所属している部署は髪型が自由なので、そこに関してはとてもありがたい
もう一度襟足を伸ばしてみよう。うん、それがいい
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