社会人4年目の平凡なサラリーマンです。YouTubeに動画投稿してます。
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保健室でサボってみた

自分語り

授業中に廊下を歩いていると、謎の無敵感が僕を支配した

いわゆる全能感?ってやつだ

「なんだか体調が悪くて…」

頭が重いし、熱っぽいのは嘘じゃなかった

保健室は異様なほど狭くて、小さなベッドが2つぎゅうぎゅうに詰められている

これじゃ2人体調不良の生徒がいた場合、めちゃくちゃ近距離で寝ることになるじゃないか

今のご時世なら密と言われてしまうだろう

「あぁそう。熱測ってみようか」

ぶっきらぼうというか、やけに他人行儀な雰囲気を醸し出している女性はおそらく学校の養護教諭だ

クラスの男達が保健室の先生が美人だとかなんとか騒いでいた記憶がある

正直、全然美人じゃないと思った

この人とは別の人なのかな?

大体保健室の先生といえばもっと生徒に真摯に向き合ったり、面倒見が良かったりするものじゃないのか

・・・ただの個人的願望、アニメの見過ぎかもしれない

かといって明らかに面倒臭そうなオーラを醸し出すのは先生としてどうなんだ…

多分、1人で過ごす時間が至高なんだろう

それかただのサボりだと思われて疎まれてるのか

ピピピピ

「熱は…ないみたいです」

「そう」

ますます微妙な空気が流れる

あんた何しに来たの?ってオーラ

「あー、少し横になってく?」

面倒くさそうに、けれど仕事だから仕方なくと言った感じで提案してくる

「あ、はい。そうします」

せっかくなのでベットで少し休むことに

さて唐突ですが、この頃の僕は人生に絶望していました

絶望度合いで言えば社畜である今と同じくらいのレベル

高校生の分際で人生を語るな、なんて言われてしまうかもしれないけれど

そこには自分の努力ではどうすることもできない強制力があって、自分を殺すしか術がなかった

だから未来の自身に全てを託したんだ

うん、何言ってるかよく分からないよね

保健室の先生の目はクラスメイトが僕を見る目とそっくりだったのを覚えている

僕という人間に心底興味がなく、そして見下している

あれはそういう目だ

別に慣れてるけど、かといって気持ちのいいものでもない

ベッドでしばらく横になっていたが、とうとう眠りにはつけなかった

でもいつの間にか体調は治っている

そもそも最初から体調は悪くなかったんじゃないか

ぼんやりと、もう保健室には来ないだろうと、そう思った

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