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放送音声と太鼓の音が聞こえてくる朝

自分語り

僕の家の近所には学校がたくさんある。

当然、文化祭や体育祭などの定番行事も定期的に行われるわけである。

特に体育祭は大きな音で案内放送や実況をしていたりするので、家の中にいても聞こえてくる。

そしてその度に「もうそんな季節か」と物思いに耽るのだ。

最近では近隣住民が学校にクレームを入れたりするようで、音量には気を遣っているらしい。

それに伴って、体育祭や文化祭の音が年々小さくなっていく気がする。

ちなみに僕は体育祭が嫌いだ。

体を動かすこと自体が嫌いなのではなく「クラスという集団で一致団結して取り組む」という行為そのものが苦痛だった。

人が密集するのも不快だったし、外部から知らない人がたくさん来るのもそわそわした。

僕はコロナ社会になる前から本能的に密を避けていたわけである。いわば時代の先駆者だ(絶対違う)

自分が出る種目の直前には、決まって緊張で心臓がバクバクした。家に帰りたいと何度願ったことか。

特にクラス全員で走るリレーは自分の番が近づくにつれ胃が痛くなった。

誰も自分のことなんて見ていないし、気にもしていないんだから、こんなことで悩む必要はなかったんだろうけど。

言わずもがな文化祭も嫌いだ。

もはや学校行事とあらば全部嫌いなんじゃないか(笑)

アニメや漫画の世界では文化祭はとても華やかな描写をされていることが多い。

青春アニメや学園ラブコメ作品では定番のシチュエーションだからだ。

そういったシーンを見て、心を躍らせたものだ。

日本好きの外国人は日本の高校の文化祭を目にすると興奮するらしい。「日本の文化祭はアニメで見た世界そのまんまだ!」と。

コスプレ喫茶があったり、縁日で屋台を出していたり、お化け屋敷があったりと確かにレパートリーはたくさんある。意外と外国人からすると珍しい文化なのかもしれない。

しかし、学校行事を楽しむためには大前提として学校やクラスに馴染めていることが必要で、僕はそのハードルを超えられなかった。

なんだか暗い気持ちになってきたので、ここら辺で振り返るのはやめようと思う。

青春真っ盛りの全ての高校生に幸あれ。

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